糸によるリフト
非外科的な一時的なフェイスリフトです
手技
非外科的なフェイスリフトとして、棘のある糸を顔面の皮膚に挿入してリフトアップ効果や引き締め効果、軟部組織を引き締める効果などを得ます。この非外科的な手技は緩んだ顔や中顔面、下頬、頚部の老化に有効です。使用される糸は様々な名称があります、例えば2方向性の棘の糸(アプトス、フェザーリフト)、長い2方向性の糸(バーブドスーチャーリフト)、一方向性の長い糸(コントゥールスレッド)などです。糸が違えば効果も異なります。糸は従来の切開するフェイスリフト手術や内視鏡を用いたリフト手術と併用することが出来ます。
手術時間
約30-40分です。
麻酔
局所麻酔、鎮静剤を併用することもしないこともあります。
入院/外来
この手術は単純な外来手術です。術後すぐお帰りいただくことが出来ます。
起こりうる合併症
こめかみから耳の後ろにかけての一時的な不快感および疼痛。術後の腫れ、皮下出血は最小限です。大きく口をあけることが難しくなる患者様がおられます。皮膚の凹みは通常2,3週間で改善します。
危険性
手術時に血腫がこめかみに起こる可能性があります。糸の感染、肉芽腫(糸の反応)、糸が切れること、糸の露出、糸が皮膚から顔を出すときの疼痛(糸を短くしたり完全に取り出すことは簡単です)。合併症の発生率は15-20%と報告されていますがそのすべては些細なものであり容易に治療可能なものです。
回復期間
術後24から48時間で人前に出られます。皮膚のゆがみや折れじわが数週間持続することがあります。
結果
一時的にはこのリフトにはとても良い効果があります。この効果は1,2年持続しますが、効果を維持したり強化するには新しく糸を入れる必要があります。この手技ではボトックスや注入材と同じように、一定期間の後に効果がなくなってしまいますが、これを手技の失敗と考えてはいけません。ボトックス注射、ヒアルロン酸注入、IPL、レーザーまたはサーマクールと同じようにこれらの治療は強力ですが一時的なものです。